木材店が造る木の家 益子材木店

神木 十二本(じゅうにほん)ヤス

date 2010.05.12

この時の津軽地方訪問は、なんといってもこの樹に会うことに尽きます。
津軽鉄道金木駅から東へ車で約20分、この地方の木材産業が盛んだったころに、森林鉄道が通っていたという林道沿いにあります。冬期はもちろん雪に閉ざされるため、津軽の雪解けを待って夏季限定の訪問です。

五所川原市発行のガイドブックには
「樹齢800年以上、幹周7.23m、樹高33m以上に及ぶ青森ヒバ。地上2.0m程の幹の途中から天高くそびえる十二本に分かれた幹が、魚を突く「ヤス」に似ていることから誰言うとなくそう呼ばれるようになった。新しい芽が生まれると必ず一本が枯れ、常に十二本を保ち続けるため、山の神が宿った神木として崇めたてられている」。

十二本ヤス

私の薄い職歴の中で、仕事柄様々な巨木や老木に出会いますが、この樹の偉容さは際立ちました。小雨が降る中、周囲からは風に揺れる梢のささやきと、近くを流れる川の流れしか耳に入りません。WEBや木材の専門書で紹介されていることは散見しますが、こうして実際に自分の目の前にして見ると、この樹が放つ言葉では言い表すことができない迫力を受け、静かに樹皮に触ってみると涙さえ感じます。

冬は深い雪に埋もれ、800年もの間ジッとこの地に立っている姿は、まさに神々しいという言葉が当てはまります。金木営林署の職員が「この樹は伐るな」と言った理由がわかります。ぜひ一度訪ねてみてください。

〒302-0122 茨城県守谷市小山386 益子材木店
TEL 0297(48)1270 FAX 0297(45)2081
お問い合わせ個人情報保護方針