date 2012.01.05
笹原一里塚を後にして、さらに上を目指します。
このあたりから上長坂(かみながさか)、通称「かみなり坂」と呼ばれるそうです。いったん国道一号線と合流しますがすぐに分かれ、再び両側から木々が生い茂る石畳の中を進みます。
上長坂を上り進むと国道一号線に出ます。
大きなカーブを迂回して横断歩道を渡るとそこが富士見平。芭蕉翁の句碑が建てられてあります。
「霧しぐれ 富士を見ぬ日ぞ面白き」。
あいにくと霧がかかって、せっかくの富士山が見えなかったのでしょうね…。でもこの日はお陰さまで、ごらんの秀峰富士がハッキリと望めました。
その地名のとおり、確かにこの眺望に足が止まりました。しかしいつまでもこの絶景を楽しんでいる余裕はなく、富士山に後ろ髪を引かれる思いで歩き出します。
この道中は、現在の国道一号線を縫うようにして進みます。一号線が幾度もカーブを描きながら続くのに対して、旧街道西坂はほぼ直線的に作られています。
このことから、この旧街道がいかに急勾配かがうかがえ知ることができます。
富士見平からさらに進んで一号線に出ます。この写真中央のゼブラゾーンにおわかりでしょうか、ひとりの男性サイクリストが箱根峠に向かってペダルを踏んでいました。
男性サイクリストの背中を見送り、一号線を横断して再度旧街道に入ります。
街道の両側を杉の林で囲まれて石畳が続きます。西坂ではもっとも当時の雰囲気を味わうことができる区間ではないかと記憶します。それにしても、この坂はホントに長い…。