松江市街から車でおよそ20分。「神魂」と書いて「かもす」とはなかなか読めません。地元では「大庭の大宮さん」と呼ばれているそうです。
車の往来がある県道から10分ほど歩いた小高い山の上、訪れた夕刻には境内に誰の姿もありません。この御本殿は、現存する最古の大社造りとして国宝に指定されています。
伊勢神宮や出雲大社の御本殿は幾重もの垣で囲われて、私たちは通常その姿を間近に見ることができません。
それらに比べるとこの御本殿は、高い柵で囲われているものの、比較的容易にその構造を観察できます。建築に興味がある方は、ぜひこの神社に参拝されることをお勧めします。
太く力強い構造材に高い床、特に壁から著しく張り出している宇豆柱(うずばしら)は、大社造りの特徴を良く理解することができます。 屋根の上に上る千木(ちぎ)の先端は水平、こちらは女神の御祭神です。
境内にある末社、杵築社(向かって左)と伊勢社(右)。
松江市大庭町563