JR品川駅新幹線改札口に立つ、緑色の腕章に制服制帽姿の男性三人。
私が人待ちをして、向かい二階にあるスタバでコーヒーを飲んでいる15分もの間、改札口を通る乗降客のすべてに最敬礼で頭を下げます。乗客からなにかを尋ねられれば対応しますが、ただでさえビジネスマンが多いこの品川駅で、ほとんどの人は慌ただしく改札口を通り抜けて行きます。都会の雑踏の中、彼らが深々と頭を下げたからと言って、乗客がなにか言葉を掛けている様子はありません。
改札口に近づくと、皆二十代前半と見える若い鉄道マンでした。対面にある北口でも、同じような光景がありました。察するに、時期からすると新人社員の現場研修でしょうか。
「お客さんに頭を下げる」、ともすれば忘れがちな不変的な精神を見ました。彼らには、いつまでも忘れないでいて欲しいものです。